~『ドレス一つと愛一つ』 から学んだこと~




アルゼンチンのロック歌手フィト・パエスの名曲(1992年)。

女優、セシリア・ロス(後にフィトと数年ほど夫婦となる)への思いが綴られています。


言葉はスペイン語です。


曲とともに、いくつかのエピソードが語られていて(アルゼンチンでは誰もが知っているほど)

今回は それを交えつつ、自分の思いも書いてみます。







         人間愛満載ですよ。







小山さんと私がまず惹かれたのは、この豊かなメロディーです。

「これ 歌いたい曲だ」ってハートに火がつきました♡

最初は練習の時、この美しさに泣けてきて、一曲最後まで歌えませんでした。



そして、訳してみてもっと好きになりました。

そこには『無条件の愛』の感覚があったからです。





  『ただ見ること』  これは究極の愛です。


   何の価値判断も無く、その人を見ることです。






セシリアはアルゼンチン、そして、スペインで
女優さんとして映画、テレビドラマ、舞台と、精力的に活動しています。

こちらも大活躍のロックの天才、フィトとは1991年に出会いました。



その中で、色々なことがあったんでしょうね。

セシリアのことを、フィトはずっと見ていたんだなぁって 曲の中で感じます。


彼女が、表向きキラキラしているとき、そうでないとき、
どっちも自分にとっては同じ輝く人にしか見えない。  その人の魂を見ているから。


「魂はどんな時も輝いてるよね。」

「愛はそんなことで揺るがないよ。」 っていう フィト・パエスの思いを感じました。







フィトの器の大きさも素敵だけど、セシリアも相当です。


「フィトはセシリアと喧嘩して仲直りのつもりで、セシーがお風呂に入っている間にこれを作った。
 この曲のおかげで仲直りできた。」という

アルゼンチン人なら誰もが知る有名なエピソードがあります。

テレビドラマにもなりました。

彼はコンサート中に、このMCを入れたりします。 とっても純粋に。



でも、セシーは「こういう喧嘩すら 実はなかったのよ」って、
最近のインタビューで初めて答えています。

「彼はあんなふうに語っているけど、そして、私は彼と議論する気もないんだけど、
  でも、この一連の流れはなかったんです。」と。



ミュージシャンである彼への深〜い尊敬の念、彼の純粋さと繊細さへの理解、

だからといって、自分に嘘を付くわけにはいかないという凛としたセシーの思いを 

その真剣な語り口と表情から 私は感じました。



これもノージャッジの愛を感じます。戦わず、ただ見守る。

(真相は未だにわかっていませんが、こういう行き違いは 
    私たちにもあったし、これからもあるんでしょうね。)







極め付けは セシリアの元夫であるゴンサロ


このタイトルの『ドレス一つと愛一つ』は「人妻」の意味合いが込められているそうです。

フィトがセシリアと出会った時、彼女はゴンサロが買ったドレスを着てたってことです。



後にセシリアは、ゴンサロと別れて フィトと結婚します。

      そして、フィトとゴンサロは大親友になります。


     え?



そうです。セシーの元旦那と、新しい旦那が マブダチになったんです。

その後、フィトとセシリアは離婚しますが、お互いにリスペクトし続けているように感じます。



  ☆☆☆ 爽やかな 三角関係ですね ☆☆☆


    思いっきり 今を 自分を 生きてますよね。 






私の勝手な妄想ですが、 フィトのセリフにすると

「大好きなオレの親友は、大好きな元奥さんの元旦那なんだよね」ってことです。



  人間愛。純愛。

  愛は、結婚を超越していますって 感じました。



         




「起きていることをただ見る」って愛なんです。


人生の道のりのほんの一幕、一切れだけで

その人を、自分自身をも 決めつけない。  否定しない。


ここから私は愛を感じます。





これは、どんどん嘘をつけ、どんどん麻薬やれ って言ってるわけではありません。

    「否定をやめる」は、「推奨する」とは違います。


パートナーの不倫相手と絶対仲良くしなさい ってことでもありません。








地球で生きているって事は、いろいろ起こるってこと。


「世間で失敗と認識されてしまっていること」をしないように生きていこうって注意していても、
それでも起こることがあります。




そこで それを非難、否定することは   つまり

その火種に油を注ぐことに なってしまうんです。 




平和を願っている時

たとえ心の中だけでも「許せない」を使ってしまうと 
   平和は その分 遠のくようになってます。 

だから、なかなか戦争は終わらなかったんですね。





自他を責めたまま終わるか?  責めるのをやめる機会にするか? どちらか。

責めるのはもうやめようって思ったら、内側でこんな風に言ってみてください。



「意味のないことは一つも起こらない。全てが最善として起きている。

 この方は(自分は)この体験を通して 視点を変えようとしているんだ。」


そして、

「自分がこのことに対してモヤモヤを感じているなら この感覚こそ 手放そう」







イメージしてみてください。

「自分自身が 周りから その目で見守られている」と。


自分がその時々で どうなろうが、何が起きようが

心配されるのではなく、非難されることもなく、憐みを向けられることもなく

 「あなたは大丈夫」って、 無条件に信頼されていると イメージしてみてください。








この世界で この視点を生きる人が一人でも増えれば、

地球はどれほどあたたかで優しい振動に包まれるか。。。



そんな世界に私たちは生きてます。



『ドレス一つと愛一つ』
の豊かなメロディを歌うたびに内側から感謝が溢れます。


 私にとっては、無条件の愛の視点を教えてくれる名曲です。